ちょっと前まで冬真っ盛りのモントリオールでしたが、
雪が解けるくらいの日があったり
ちょっとずつ春に向かっている気はします

ただ実際5月中旬までは
油断ができない大雪なんかがあるのが通例なので
まだまだ楽観視できないのですが(笑)
先週末(3月中旬)に聖パトリック祭(アイルランドのお祭)があって
中心街にパレードを見に行ったんですが
2時間くらい外にいるのはそりゃあもう寒かったです。



この日の気温はマイナス11度、
体感温度マイナス15度、風あり。
普段こんなに長時間外でぼっ立ちする機会はないので
久しぶりすぎて参りました。
防寒対策をもうひとレベル上げていくべきだったと後悔。
スノーブーツを履いていたのに
足の指先が壊死するかと思いました。

トランペット演奏者も防寒カバーが必要です
モントリオールが最低気温を出すのは2月か3月です。
今年も2月に、日中でも
マイナス26度、体感温度マイナス40度の日が数日
ありました。
毎年のように冬になると
このような極寒の地に住んだことがない人がよく口を揃えて聞いてきます。
「一体どうやって暮らすの?」
と。
確かに温度を数字だけ見ると
冷凍庫より低いです。
マグロの冷凍庫かよ~!って勢いです。
でも改めて言いますが、
セントラルヒーティングのお陰で
家の中や建物内はすべて常に20度くらいはあります。
寒さを意識することは屋内に居る限りありませんので
暮らすのには全く問題ありません。
外に出るときは
それなりの格好をするので
長時間外に突っ立てる用事はほぼないので
大丈夫です(笑)
実際この外気に触れる可能性があるのは…
外でバスを待つ間と、
地下鉄駅まで歩く間と、
車に乗り込むまでの数メートルだけです。
そうでなければモントリオールに
こんなに沢山の人間がそもそも暮らしていないはずです(笑)
モントリオールの中心街には
地下鉄駅と直結の
10キロ以上もある大きな地下街があり
ショッピングから歯医者からレストランから
屋外に出なくてもTシャツで過ごせる大空間もあるのです。
暮らしていて思うのは、
問題は温度の低さ自体ではなく
それに伴う着こなしと、
やるべきことの条件と状態のマッチングの方です。
生活する上で
車があるか、店やスーパーが近所にあるか、
などの自分の状態が
生活上の作業をより楽に行えるかの条件との
難を生み出す方程式のXの値を
想像と経験と好みで解かなければならないことです。
そのXの値(=難)がYの値(余裕、良点)の兼ね合いで
自分のキャパシティ圏内かどうかを求めるためです。
最低気温がたかが氷点下くらいにしか気温が下がらず
雪もほぼ見ないでぬくぬくと静岡中部で育った私には
モントリオールに来るまで
ここまで真剣にこの手の方程式立てたことがなかったです。
ちなみにバンクーバーなど西海岸は同じカナダでもそこまでシビアな冬ではないので、ひとくくりに「カナダの方程式」にはならないんですが。
ちょっと分かりにくいと思うので
例を上げてみます。
今は一歳児を子育て中なので
条件も状態もかなり絞られますが...
例えば、
比較的簡単な例ですと…
「徒歩圏内の大きいスーパーに行きたいとき」の
私の場合の方程式がこれです。
---------------------------------
Xの値(=難点)
Yの値(=余裕、良点)を求め、
キャパシティーを比較。
---------------------------------
状態: 積雪有り、息子同伴
条件: 抱っこ紐移動、キャリーカート持参
X=Y÷(抱っこ紐) × Y÷(リュック) × Y÷キャリーカート
Y=移動中片手が開く、リュックにも買ったものが多少入れられる、キャリーカートに入れられる分の比較的たくさん買い物ができる
X=ダウンコートの上から抱っこ紐でかなりモコモコになる、息子が重い、リュックの分重い、スーパーのカートにキャリーカートが載らない場合がある、息子が行きに眠ってしまうと買い物中にカートに載せられず重いので買い物が短時間になる可能性がある、積雪がありすぎるとキャリーカートがうまく転がせない

スーパーのカートが、キャリーカートを載せられるタイプのスーパーだったらラッキーこの上ない。
状態: 積雪有り、息子同伴
条件: ベビーカー移動、キャリーカートなし(手提げ袋のみ)
X=Y÷(ベビーカー) × Y÷(リュック) × Y÷手提げ袋
Y=移動が楽、買ったものがベビーカーに載せられる、リュックにもたくさん入れられる
X=積雪量によってベビーカーが通れない道があり近道ができない、またはそもそもベビーカーが使えないかもしれない、スーパーのカートや籠がベビーカーと同時には使えないので実はあまりたくさん買えない、手提げ袋だと入らない食材がある
このように少し条件や状態が違うだけで難が変わってきますし、
それが温度によって致命的になったりです(笑)
晴れている日と雪の日ではまた違います。
晴れの日の方が気温は低い傾向にあるし、
雪が降っていると荷物も着こなしもプロテクションも変わってきます。
また、
前日がどんな気温だったかによって
歩道が凍っていたら外出は致命的になりかねるので
実際はもっと複雑な方程式になってしまうのですが、
絶対にXの値のほうが値が大きいのです。
これはあくまでも歩きで、一人で息子を連れて行く場合です。
娘もついてきたりすると不可能なことも。
夫もいるとかなり難は減ったり。
出発前に状態の把握が大切になってきます。
それに
息子の年齢が上がると
抱っこ紐も無理になってくるのですが。
すでに10キロ超えている息子に
スノージャケットやブーツをはかせて
自分も厚着した上で抱っこ紐は汗だく作業であり、
ベビーカーだと積雪量や除雪具合ではそもそも移動が不可能です。

すべてを踏まえてもキャリーカートはおばあちゃんみたいだけど(笑)かなり重宝しています。
数年前、Walmartという大手のスーパーで衝動買いして大正解。
雪の多い時期は
できるだけ買い物回数を減らそうとするのですが
その分一回の量が増えるのでなかなか頭が痛いところです。
車があったら楽だろうと思うんですが、
これはこれで駐車場問題と
市の除雪車の時間帯の兼ね合い、
車自体の除雪問題とメンテナンスの
方程式がいくつも発生するので
それはも〜う何倍も大変であります(笑)
まだ徒歩圏内にスーパーがある街中に住んでいるので
方程式もこの程度なんですけどね(笑)
最強の雨女の私が
冬は雪女になるのがせめてもの救いだったり(笑)
いいか悪いか
雪の降ってる日のほうが
気温は高めであることがほとんどです。
買い出しの予定を立てる上で、
天気予報が簡単にネットで見られる時代で良かったなあと思います。
このように
雪国ならでわの苦労もあったりしますが、
気温自体が問題になることはかなり少ないのでした。



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