高齢出産はできても高齢育児は別の話だと訴えたい(笑)
5年前、探り探り生まれたてのフニャフニャの娘を育てていたときを
懐かしみながら毎日息子の世話をする、
そんな精神的余裕はあるのですが
体が、疲れと眠気を拒めない中年夫婦。
どちらが先にぶっ倒れるのか、という日々です。
でも赤ちゃんに癒やされつつ頑張っています。

親としても人間としてもいろんな感情が湧く日々の中で
どうして赤ちゃんは基本的に可愛いのか?
と考えてみました。
まずは
自分の子だから、という説明できるところで言えば
自分に似た、あるいは自分の家族の誰かに似た
ミニチュア版が目の前にいる、
それだけでただならぬ愛おしさがあること。
小さいイコールカワイイってのもあると思います。
それからなんでも一生懸命で、
思いっきりする姿ですよね。
これは大人のそれとは完全に違います。
何しろたった数個の本能でのみ生きているので
人間の姿をしてはいるもののまだ動物感があり、
特に新生児~2ヶ月才くらいは
例えばうんちというもの自体を理解せず
生理的に出てくる「何か」を出そうと
体が反応してるだけの純粋さ。
臭かろうがどんなタイミングであろうが
出るものを一生懸命出す。
踏ん張るけなげな姿を見ると、
本当に心から応援したくなるんです。
大人のおむつ替えの都合やタイミングなんて赤ちゃんには無関係。
いっぱい出れば出るほど、
おお頑張ったね~!と嬉しくなります。
おならも同じで
恥ずかしがる感情なんてものは微塵も学んでおらず、
表情一つ変えずにして何くわぬ顔。
または泣いた拍子に出てしまったり、
スヤスヤ寝屁したりと
いつでもどこでもやってくれます。
食欲については
純粋にお腹が空になったら泣くのです。
泣くこと、それしかコミュニケーション方法を知らないからです。
察してあげられるのは
時間的にとかそういう要因で想像するすべがある私達であります。
それでもしばらく泣いたら母乳、泣いたら母乳、していると
「刷り込み効果」が現れ
抱き上げるだけで泣き方が変わったり泣き止んだりして
早い段階で学習能力を発揮してきます。
それが大人たちがお世話をした結果、と考えると
こちらも嬉しくなり
これまた愛おしさが増す場面です。
乳首を噛まれて涙目にされても
野獣のように乳首に必死に食らいついて
自分の手が邪魔で乳首に届かず
この世の終わりのように泣き叫ばれても
カワイイ。
今着替えたばかりのお出かけシャツにゲホ!と吐かれたり、
ベッドに寝かせて急いで手を洗ってくるほんの30秒くらいの間にミルクを吐き出し、
洗濯物を増やされます。
全てのひらがなに濁点をつけても書いて示せない老人の嗚咽みたいな、
または
新種の大型虫か小動物が出すだろう
恐怖さえ誘うキュルキュルという音を発し、
赤子の名の通り、真っ赤になって泣き叫ぶ深夜2時。
我が家のガッツ○松くんは
それでもカワイイですよ(笑)
赤ちゃんの大切な仕事の一つに
寝ること、があります。
起きているとなんやかんや世話が発生するのですが、
寝ているとそりゃあもう天使です。
大人の誰かの寝る瞬間を見られる機会はそうはないと思います。
まぶたの重さに耐えられない、
眠たくて白目になって、
息遣いが変わってきます。
この眠りへのプロセスをすべて見て、
眠ったな、と言う瞬間を目撃することは
いい意味での支配力?のような優越感も湧きます。
誰かの欲望を満たしてあげた瞬間と言いますか。
お腹いっぱいでおむつも濡れておらず、
もう思い残すことはないくらい満足している顔
が見られるのです。
表情のことですが、
生後1〜2ヶ月と言ったら基本無表情です。
泣いている以外は
自分の意思や感情で笑ったり
ましてや顔を作ったりもないのです。
大人だと自分をよく見せる「格好つける」や
「愛想をふる」「媚びる」なんかがあるんですがそれはゼロ。
それでも表情豊かと感じるのは
眉毛を上下させたり、
目を大きくしたりしかめたり
大人が「これは〇〇の時の(大人のする)顔」
と当てはめて勝手に思っているだけです。
それを踏まえても生理的な笑み(正式には歪みだそうですが)が見えたときは格別です。
これも生後〜2ヶ月くらい限定で、偶然にしか見られないため
赤ちゃん本人の意思に関係なくカワイイのであります。
まだ目が見えてないこの時期は
視線が定まらずこちらがいくら視線の先に行っても
見てくれません(笑)
これがまたout of 眼中!(死後ですね)ってやつで
「永遠の片想い」っぽくて追いかけたくなり
さらに愛くるしい!!
上の方や私の背後を見て何かを追っているような視線の動きをするのですが、
夜中にそれをされると、
背後に誰かいる?何かここ世の者でないものが見えてる?
と想像して
勝手に怖くなったりする深夜3時(笑)
それから
大人の何倍も代謝がよくさっきまでできてたニキビがどこへやら消えて
新しい場所にニキビ誕生。
昨日切り揃えたばかりの爪が伸びて、
え、もう?と、
なんかキツネにでも騙されたような、
手品を見せられたような、
SF映画並みのエンターテインメントです。
小さい穴の奥でなかなか取れない鼻くそさえ愛おしい生き物。
この「許す理由が明確な自己中な動物」は
小さいのに本当に手がかかります。
大人の私達は数人いても右に左にてんやわんや。
両手が空いている時間が少ないので、
片手家事のスキルアップを必要とし、
おっぱいがズンズンとした痛みと共に鳴る体内時計により
次の授乳時間を察知し、
今日は何日なのか?何曜日なのか?何時なのかの感覚さえ麻痺し、
軽く8時間前に入れたお茶も口にできないまま
一日が終わってしまい、
また始まって終わるのです。
度重なる洗面所とキッチンの行き来で荒れた手で
この世のものとは思えない柔らかいたまご肌に触れるのは
なんだか申し訳ない。
長くあやしたり揺らし抱っこした後、
やっと寝た!と思ったら
しゃっくりが始まってしまって
少なくともあと15分は眠らないのを知ったときの落胆が
起こすときにまだ小さくてベビー服に手足が丸かって入っているのを見たときの可愛さで
プラマイゼロに(笑)
お産で(肥満で?)憎っくきたるんだお腹が
程よいクッションとなり授乳体勢が安定。
人間のからだは良くで来てるなあと
自分の体を人類ユニバーサルレベルで正当化したり(笑)
こんなに毎日カワイイ赤ちゃん一筋、一途に
大人達は、起きていても大変、
寝ている間も超〜〜忙しい。
今の時代は使い捨て紙おむつもあるし、
母乳が出なかったら粉ミルクもあるし、
洗濯機もああるし、
すぐにお湯が沸く電気ケトルもあるし、
レンジも、しいては水道水だって蛇口をひねればすぐ手に入ります。
それこそ井戸の水汲んでこなきゃならなかった時代の子育てって
どんなに大変だったのか想像を超えます。
授乳中は周りからは穏やかに見えるかもしれませんが
頭の中はやらなきゃいけないことのリスト作りで活発に働いています。
おむつのストックは大丈夫かな?
お皿朝のから洗ってないな
トイレットペーパー買い足さないと!
メール返信してない人誰だったかな?
あー郵便局行かなきゃ!
洗濯しなきゃ
あーでも先週の洗濯物畳んでからか
今晩のおかず何にしよう?
てか昼ごはん食べてなかったな~
冷蔵庫に何あったかな?
哺乳瓶消毒しなきゃ!
薬飲まなきゃ!
掃除しなきゃ!
さっきトイレ流したかな?
あれ、洗濯機回したの乾燥機に入れたかな?
で、ボタン押したかな?
腰が痛い!
あ〜観葉植物に水あげないとだった~
日記を書いてないな、いつからだ?
あ、友達の○○ちゃん誕生日来るなあ
今度の外出日はあの店に…寄ってくる時間あるかな?
背中痛い!
眠い~
トイレどのタイミング出いけるかな
それにしても散らかってるなあ
明日ゴミの日だ!
眠い~
あ、昨日だったなゴミの日
え、もう2月?
マジ眠い〜
そんなことを考えてると同時に
綿棒でちょいと赤ちゃんの鼻くそ取り終了。
すぐそこのゴミ箱にホールインワン、
しそこねて、チッ!!
床に落ちて仕事増やす自分。
そんなときに限ってバリューパックオムツを注文した
ア○ゾン配達のおにいちゃんが来て
チャイムがピンポーン〜〜♫
おっぱい出したまま玄関出るわけにも行かず、
このタイミングに慌てふためき、
ボサボサヘアでなんとか出ていくしか選択肢はないのです。
どれもこれも赤ちゃんのため。
自分が生きている、もう一人の人間を生かしているだけで手一杯。
今、授乳は一日7〜8回。
一度の授乳時間やなんやらが
40〜50分はかかるので
一日に7時間以上は少なくとも赤ちゃんと肌を合わせる時間があり、
寝かせるための抱っこ時間も含めると一日に12時間以上は肌のふれあいがあります。
生まれてからずっと行動を一緒にしている相手を
憎めるはずがありません。
最近本当に生まれて間もない子を破棄したりだとか虐待とか育児放棄の事件が多すぎ。
心が本当に痛みます。
自分にはそんなこと間違ってもできませんが、
実のところしてしまう人の気持ちも全く分からないわけでもないです。
頭がおかしくなるくらい大変ですから、
子育て自体。
みんなぎりぎりのところにいると思います。
常識が冷静さが麻痺してくるくらいのストレス、
毎日あります。
うちの場合、夫が授乳以外すべてできるという環境でもきついです。
これがワンオペ育児、シングルマザー、シングルファーザーだったらどうなってしまうのだろうと。
それを考えると
高齢で精神面が図太い点は大きいと思ったり。
大概のことでは驚かない経験がある年齢です。
自分の遊び優先したい若い頃だったら
自由が効かないのはしんどかったと思います。
(人によるけど)
上の子もそうでしたが、
抱っこして揺れてないと寝てくれないんです。
こ、腰が夫婦でやられています(笑)
夫は耐えかねてごっつい腰ベルトを購入していました(笑)
もう寝たかな~と座わりながら揺れても
たった数十センチの標高が?海抜が?(笑)違うのか
立っていないのを察知されて目をピカン!と開けるベビー。
勘弁してくれ!!(笑)
大きなトラックやサイレン音が半端ない消防車が通っても
びくともしないのに、
なぜか爪切りの微音で目をギラッ!と開けるベビー。
何でやねん!(笑)
睡眠時間がないに等しく、
眠れても浅い夢と現実を行ったり来たりの脳。
なんなら夢の中でもおむつ替えてたり、哺乳瓶洗ってたりしますよ(笑)
シャワーの水音が
赤ちゃんの鳴き声に聞こえて焦るんです(笑)
ゆっくり風呂なんて入れないんです。
赤ちゃんに服を着せるときボタンを一つ掛けちがうだけで
一週間だましだましセーブしていた疲れがどっと押し寄せ、
立ち上がれないんです。
この経験を生かしてどんな角度からも着せやすいミラクルベビー服を開発し、
特許でも取ったるわ~!と意気込んだ5年前。
そんな時間はまずなかったですが(笑)
何をやっても終わりが来ない
振り出しに戻される人生ゲームの
新生児お世話バージョン手作りしたら売れそう?とか
ビジネスチャンス考えてました5年前から(笑)
でも共感して楽しんでいただけるのは育児経験のある大人で
売れても金にはならんな、とか(笑)
そんなことを再び考える深夜3時半すぎ。
3時台はまだ「夜」なきがするけど
4時になったらなんかもう「朝」やな。
部屋やキッチン、行く先々に
ちっちゃい仕事がゴロゴロしててうんざりするんです。
両手が空いてたら10分とかからないなにかの片付けが、
半年もの間できなかったりフツーです(笑)
それだけ重要じゃない片付けなのでしょうけど、
それが20も30もあったら話は別(笑)
赤ちゃんの可愛さの理由を書き出すブログだったはずなのに
大変さを語ってしまいました(笑)
こんなふうに大人から全てのエネルギーを奪う小さい人間は
まぶたの毛細血管まで愛らしいし、
やっぱりすごいなあと。
赤ちゃんを見ていて感じるのは、
人間として生きる上でゼロから学ぶことっていっぱいあるなあってこと。
しゃっくり、咳、のびのびーと体を伸ばすこととか
大人には当たり前なことがひとつひとつ当たり前じゃないことを学びます。
同じ人間として、
そんな簡単なことができたとき、嬉しいのです。
血筋的に将来ハゲるかなあと心配になる荒んだ親だよ私は。
いや、ハゲが悪いとかじゃなく(笑)
でもきっと、この子が大きくなった世代はハゲが流行ったり
バーチャルウィッグが開発されてるかもしれません。
今は大変だけど、永遠じゃない子育て。
未来は笑って振り返られる思い出になると信じて。
なわけで、
二児目も上のこと同じく、
なぜかボン・ジョヴィの曲「It’s my life」を歌うと妙にすぐ眠るので(笑)
夜な夜なリビングと寝室を行ったり来たりしながら歌ってあげています。
明日も今日と変わらず寝不足で大変で辛い一日になるんだろうけど、
赤ちゃんと一緒に過ごす貴重な時間だと思ったら
頑張れるような気がする早朝。
リビングに朝焼けの光が入ってきました。
上の娘に
「私が小さい時も弟みたいに○○した?」
って聞かれて
思い出しながら答えるたびに
嬉しそうにドヤ顔している娘を見る。
これが今一番私が幸せだと感じる時間です。

子育てに正解なんてないけれど、
大変なことの積み重ねが一人の人間を作っているのは事実。
カワイイ、と感じられるだけのモチベーションで
疲れ切った体が動いています。
責任感と使命感だけで
寝不足の脳でも司令を出してくれます。
今後もう妊娠はないでしょうから、
赤ちゃんのかわいい成長を噛み締めて
また貴重な一日を始めていきます。



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